下の画像は引き出しを開けて、表面の板と側面の板です。
凸凹に、ノミ(彫刻等)で隙間なく、組み込んであります。
凸凹にすることによって金釘を使わずに、横からあて木を置いて金槌ではたく
だけで入っていくようにきつすぎず、ゆるすぎないように微妙なサイズ
に削っていきます。親子三代にわたって使っていただくためには、金釘を
一切使わずに作る必要があります、金釘を使うと鉄が錆び、そこから
桐にも腐食してひびが入ったり割れが入ってきてしまいます
引き出しの後ろの板、本体の側面の板等にもこの技術が使われています。
今日は特注品の椅子を紹介します。
沖縄のお客様にいただいたご注文品なのですが、以前テーブルの
ご注文をいただいてわが社で作らせていただいたのですが、
そのテーブルに合う椅子ということでご注文をいただきました。
普通、一色で作るのですが今回の椅子は座面が焼きのウレタン仕上げ、
柾板が無塗装、足が通常の焼き仕上げと三色で仕上げました。
青い部分はマスキングテープです、まだ塗料が乾いていないので
はがすことができませんがマスキングテープを剥がすと自然な天然の
塗料だけで仕上げた色のグラデーションの様な感じになります。
お客様には完成予想図しかまだご覧になっていただいていませんが、
実物を見たら気に入っていただけると思います。
こういった背もたれのない椅子から、背もたれのある椅子、オットマン付の
椅子なども作れますので、自分だけの特注の椅子がほしいと思って
いらっしゃいましたら一度ご相談ください。
昨日、東西館で打ち合わせをして四時頃に終わり鶴ヶ城に展示してあったわが社の
桐箪笥を引き取りに行ってきました。
鶴ヶ城についたのは四時頃でしたがたくさんの観光客がいらっしゃいました。
鶴ヶ城にはたくさんの観光客がお見えになるので、わが社の桐箪笥を展示させて
いただくにはとても光栄なことでした。
自宅から鶴ヶ城が近いためか今まで一度も鶴ヶ城のなかには入ったことがなく、
実際に中に入ってみると歴史の重みのようなものを感じました
五竿ほど展示してあったので時間がかかるかと思っていたのですが、鶴ヶ城の販売員の
方々のご協力もあり、スムーズに作業が進み六時頃には無事、積み終えました。
今回は、仕事で鶴ヶ城の中に入りましたが今度は休日などで時間を作ってじっくり
見てみたいと思いました。
今月の20日から27日まで、福島県の物産展で福島県郡山市の『うすい』デパートさんに
行ってきました。
一週間天候にも恵まれて、たくさんの方にご来場いただきました。
福島県の物産展ということで、食品の業者の方々もたくさん来ていて10階の催事場はと
てもにぎわっていました。
10時開店とともに『会津磐梯山』という曲がながれてお祭りのような雰囲気でした。
初日からわが社の『桐箪笥』をみにきてくださるお客さんがたくさんいらっしゃいましてと
てもうれしく感じました。
ご注文いただいたお客さんの中では、会津松本の桐箪笥を三竿もっているという
お客様もいらっしゃいまして、実際に桐箪笥を作る側の立場のものとしては、
とてもうれしく思いました。
今回ご注文をいただいた桐箪笥の注文書を改めて見てみると、
特注品が多いということに気がつきました。
幅を広げるものや、引き出しの数を変えるものなどがあり、その土地によって
お客様にいただくご注文に傾向があることに気がつきました。
なかには三本立ちの箪笥を横に並べてお使いいただくお客様もいらっしゃいました。
首都圏に比べて家の広さが広いということだと思いました。その土地にあった桐箪笥を
展示することがとても大事だということがわかりました。
来年も出展させていただけるときはその土地にあった桐箪笥をもっと展示したいと
思いました。
久しぶりの更新になりすいませんでした。催事やパソコンの故障などが重なり更新でき
ませんでしたがこれからまた更新していきますのでお時間がありましたらぜひ
ご覧になってください。
よろしくお願いいたします。
アク抜き。― 2009/3/21 土曜日
今日は、アク抜きという作業を紹介したいと思います。
伐採した桐の木をそのまま箪笥に使うとすぐに黒くなってきて、ところどころに割れが発生してしまします。
そうならないためにまず、アク抜きを行います。
板状にした桐の木を温水(60℃)プールの中に入れます、入れ終わったらポンプを使い温水を循環させます。
プールの中に約二週間入れます。二週間経つとプールの温水はアクで真っ黒になります。
上の画像を見ていただくとわかるとおりにかなりの数の板があります。
あて木の間にぎりぎりにフォークリフトをいれ、山を崩さないように慎重に移動させます。
持ち上げた、板をプールの前まで移動させます。
プールの前まで持ってきたら板を一枚一枚プールに敷いていきます。
桐は軽い木なのですが厚みもありますし長さもあるので結構おもくなり、かなりの重労働です。
プールに板を全部敷き終わったらまた画像を載せます。
今回紹介するのは、『踏み台』の特注です。 幅 35cm に 高さ 25cm という小ぶりの『踏み台』になります、
踏み台のサイズはお客様がよくお使いになる高さに合わせたご注文をよくいただきます。
踏み台の中に引き出しなどをおつけすることもできますし、軽くするために軽量化することもできます。
御客様のどんなお声にも対応できるように致しますので、ぜひ特注物がほしい場合はご相談ください。
職人の道具。― 2009/3/10 火曜日
今日は職人の道具の一つのかんなを紹介したいと思います。
最近は機械でかんなをかけたような手触りにするところもありますがうちは機械などは一切使わずに一つ一つ丁寧にかんなをかけていきます。
そもそもかんなというのは、木の肌ざわりをよくすることと、木の厚みを調整するという二つの働きがあり、最近では木の厚さも機械などで調整する
のが主流になってきていますが、桐たんすというのはものすごく細かい作業が必要となり機械だけでは絶対に作れません。 桐一本一本硬さが違う
ために同じ回数かんなをかけても全然違う厚みに仕上がります。 ですから一竿一竿職人が手作りで作る必要があるのです。
かんなと一言でいってもたくさんの種類があります。ひとつづつ用途が変わってきます。
左に移ってる長めのかんなが『長台』というかんなで、かんなをかけた表面をまっすぐにするという特徴があります。 いまでは『長台』を使っているのは
桐たんす職人くらいです。他の職人の方は機械でまっすぐにしてしまうのですが、桐たんすには機械が使えないのでこれからもずっと使われるかんな
です。
右に移っているのが『仕上げかんな』というもので、桐の表面を滑らかに働きがあります。
上の画像が『きわかんな』といい、普通のかんなは、かんな本体の真ん中に刃が出ているのですが、このかんなは左端から刃が出ていて際を
けずるかんなです。
上の画像に載っているのが『こぐちかんな』です、桐の板の断面を削るかんなです、板の長さの調整に使います。
上の画像が『際かんな』と『仕上げかんな』の小さいものです、普通の大きさのかんなが入らない狭い場所などに使います。
桐たんすを作るのにこれだけのかんなを要所要所にわけて使い分けます、かんなを一人前に砥げるようになるには十年かかると
言われています。
今回紹介したかんなのほかにもたくさんのかんなを使い分けて桐たんすを作ります、かんなの他にもたくさんの道具を使いますので
また今度紹介したいと思います。
今回出来上がったのが特注で注文をいただいた刀入箱です。
一月に草津市近鉄百貨店でK様にご注文をいただいて先ほど出来上がりました。
幅 118cm 奥行き 45cm で二段引出衣装箱に似ているのですが刀が入るサイズに幅を広げました。
引き出しの真ん中に鍵を一段づつ付け、とっては二段引出衣装箱と同様の作りです。
塗装は一切せずに桐本来の木目の美しさを表面にだしました。 いままでも何度か刀入箱のご注文をいただいたことがありわが社としても
これから定番化していきたいと思っていた商品でした、刀入箱の他にも茶卓や三味線入れなどがほしいというお客様のお声があり今まで何度か
作ってみたのですが、お客様によって好みがあり定番化するには少し難しい部分がありました。でも今回の刀入箱でしたら、
デザインも飽きのこないシンプルなものですので多くのお客様に喜んでいただけると思います。 中仕切りなども後からお付けすることもできますし
サイズの変更もききます、 箪笥以外にも作ってほしいものがございましたらぜひ一度お尋ねください。
三月三日に高崎市の高島屋に、搬入に行ってきました。朝の10時から搬入開始だったので会津若松を朝の四時半にでました。
磐越道、北陸道、関越道にのり、9時には高島屋の前に付きました、搬入口は地下1階にあり、トラックが4台くらい止められるスペースがあったので割
と楽に搬入ができました。全国から工芸品が集まってきていたので見て回ったらいろいろなものがあり楽しかったです。熊本からチャーター便で送った
荷物が着くのが遅くなりプライスカードなどをつける作業がなかなかできないで、完全に終わったのが16時くらいでした。
朝の3時に起きたのでホテルに帰るとすぐに寝てしまいました。 次の日は朝の7時にホテルを出て、東京の渋谷に着いたのは10時頃でした。
渋谷の東急はこれといって搬入口というのがなく、路上駐車しながら誰か一人が車に待機し、残りのメンバーで催事会場から台車に乗せ距離にすると
30メートルくらい引いてくるという結構重労働な搬出になります。搬出は午後の5時開始ですのでトラックのなかで7時間も待機していました。
そうでもしないと他のトラックに場所を取られてただでさえ時間のかかる搬出がもっと時間がかかってしまいます。
搬出開始10分前に催事場に上がったのですが、今回は福島県の物産展ということで沖縄三越でお世話になった方々がいらしたり、同じ福島にいな
がらはじめてみるものなどがたくさんあり勉強になりました。
東急ではたくさんのお客様にわが社の桐たんすをお買い上げいただきまして、中には現品をお買い上げいただいたお客さまもいらしていつもよりも持
って帰る箪笥が少なく、トラックに積み終わったら半分ほどトラックがあいていました。
それはわが社としてはとてもうれしいことです。 毎年お世話になっている東急さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
また来年も御世話になりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
昨日の夜8時に会津に帰ってきました。 一週間という期間でしたがたくさんのかたに来ていただいてあっという間に感じました。
沖縄は地元会津から約20℃くらい暖かかったのですが二月なのでさすがに外で半そでは寒かったです。地元の方は半そで短パンという夏のような
軽装でしたが、長そでに外に出るときは上着まできていました。
沖縄はかなり湿気が多く飛行機を降りたとたんに汗がでてきました。そういう土地でこそ桐たんすの需要があるのですが沖縄には桐たんすの文化が
あまり広まっていなく、初めて桐たんすを見られたかたが多かったです。
そのためか、サイズをオーダーされる方が多かったです。またテーブルなどのご注文もいただきました。
驚いたのが革の鞄や靴をそのまま置いておくとカビが生えるということです。地元では考えられませんが沖縄の湿気では納得できます。
鞄入れのご注文もいただきまして、これから沖縄で催事をするときは鞄入れを作って展示しようかとも思いました。そのほか小物のお盆や小さい引出
しの小物入れ、針箱なども人気がありました。
催事が終わり懇親会でいった居酒屋では沖縄民謡や、島人の宝、花、などを三味線で聞かせていただいたりもしました。沖縄の方々にとても親切にし
ていただきました。来年もぜひ行ってみたいです。
« 前ページへ —
次ページへ »