桐たんすの耐用年数は約100年と非常に耐久性の高い家具です。平成の今も明治時代の桐たんすを使用している方もいます。例え、壊れてしまったり汚れが目立ってきてしまったとしても熟練した箪笥職人の巧みな業により、新品同様に再生させることも可能なので、親から子、子から孫と代々、思い出と共に引き継いでお使いになれます。
桐の特徴の一つとして、高い防火性が有名です。過去の様々な火災が起こった際、消火後に箪笥の中身が燃えずに残っていたという話も残っているほどです。桐が他の木材に比べ、非常に燃えにくいという事は近年、金大大学院自然科学研究科・工学部の尾田十八教授らの研究グループにより、科学的にも実証されました。さらに、仕上げをろう仕上げにしていただくと、蝋自体の防炎性も合わせて一層の期待が持てます。
また、桐は水にも強いことが知られています。外地の状況に敏感に反応し、必要以上の湿気を中に進入させない良材なのです。これに加え、職人が丁寧に仕上げた精度の高い箪笥は湿度が高くなると箪笥の表面が膨張しまず。これにより、水滴すら内部に入らないようになるのです。桐自体の防水性と合わせ、桐たんすの防水性は他の箪笥と比べ、非常に高いといえるでしょう。
衣類を収納する際に気がかりとなる「虫食い」。桐たんすなら心配は要りません。桐には昆虫類が嫌うセサミン、パウロニンといった成分が大量に含まれているので優れた防虫効果もあります。
会津桐の木肌の温かみ、美しさと柾目の色合いは優雅な落ち着きをもたらしてくれます。お部屋の印象を一層、雅なものにしてくれることでしょう。