特注箪笥ができるまで。
今回からお客様から注文をいただいた特注箪笥ができるまでを、順を追ってレポートしていきたいと思います。
今回作ることになった特注タンスは割と小ぶりのもので、二段引出衣装箱のような形状をしています。 わが社でも一番人
気の二段引出衣装箱の引き出しを左半分は深い一段にして、右側に子引出二段作るという形状です。
まず、木取り職人が大まかに桐の板を切り、その材料で桐箪笥職人が最初から最後まで受け持つことになります、流れ
作業ではないので、一竿、一竿、職人の方が作り上げていきます。 今日は、木取り職人の方から受け取った材料を、組み
立てができる状態にしたところを紹介したいと思います。
桐箪笥という家具は、釘を一切使わずに作り上げます、その分時間も技術も他の家具よりもかかります。その一例がこの
写真です、本体の側板と本体の天板です。
①
②
凸凹にすることによって頑丈な作りの家具に仕上がります。簡単そうに見えるのですがこれがとても難しく、少しでも板が
まがっていたりすると、引き出しが中まで入っていかないですし、凸凹に隙間ができてもあまりいい桐箪笥とは言えません、
ですから一人前の桐箪笥職人になるまではかなりの年月が必要といわれています。次回は本体が組みあがったところをア
ップしていきます。