職人の道具。
今日は職人の道具の一つのかんなを紹介したいと思います。
最近は機械でかんなをかけたような手触りにするところもありますがうちは機械などは一切使わずに一つ一つ丁寧にかんなをかけていきます。
そもそもかんなというのは、木の肌ざわりをよくすることと、木の厚みを調整するという二つの働きがあり、最近では木の厚さも機械などで調整する
のが主流になってきていますが、桐たんすというのはものすごく細かい作業が必要となり機械だけでは絶対に作れません。 桐一本一本硬さが違う
ために同じ回数かんなをかけても全然違う厚みに仕上がります。 ですから一竿一竿職人が手作りで作る必要があるのです。
かんなと一言でいってもたくさんの種類があります。ひとつづつ用途が変わってきます。
左に移ってる長めのかんなが『長台』というかんなで、かんなをかけた表面をまっすぐにするという特徴があります。 いまでは『長台』を使っているのは
桐たんす職人くらいです。他の職人の方は機械でまっすぐにしてしまうのですが、桐たんすには機械が使えないのでこれからもずっと使われるかんな
です。
右に移っているのが『仕上げかんな』というもので、桐の表面を滑らかに働きがあります。
上の画像が『きわかんな』といい、普通のかんなは、かんな本体の真ん中に刃が出ているのですが、このかんなは左端から刃が出ていて際を
けずるかんなです。
上の画像に載っているのが『こぐちかんな』です、桐の板の断面を削るかんなです、板の長さの調整に使います。
上の画像が『際かんな』と『仕上げかんな』の小さいものです、普通の大きさのかんなが入らない狭い場所などに使います。
桐たんすを作るのにこれだけのかんなを要所要所にわけて使い分けます、かんなを一人前に砥げるようになるには十年かかると
言われています。
今回紹介したかんなのほかにもたくさんのかんなを使い分けて桐たんすを作ります、かんなの他にもたくさんの道具を使いますので
また今度紹介したいと思います。